works
workshop
“ 庭にひそむボタニカルアーティスト -美術館で見つける植物の不思議- ”
2021
東京都庭園美術館
「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」展 関連ワークショップ
〈募集ページより以下抜粋〉
庭にそよぐ風、木々の間を飛びかう鳥、葉の上を歩きまわるアリ、もしも彼らがボタニカルアーティストだったら…。あちこち動き回る風は葉の形をよく知っているかもしれません。鳥は食べ物を空から探すから色を見分けるのが得意?小さなアリには細かい部分がよく見えているのかも。 このワークショップでは、アーティストの岩田とも子さんと一緒に、様々な自然物の視点を想像しながら植物をじっくりと観察します。開催中の展覧会「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」展で植物画を見たあと、庭園でいろいろな植物を見て歩きます。形、色、手触り…普段と違う視点を想像するとどんな発見があるだろう?お庭で見つけた一枚の葉をじっくりと観察しながら紙に写しとります。 風や鳥やアリと一緒にボタニカルアートに挑戦してみましょう!
〈ワークショップを終えて〉
ボタニカルアートってどんなものだろう、ということを作品鑑賞しながら参加者と一緒に考えた後、庭で植物を「よーくみる」の方法やポイントをいくつか体験。今回は植物の葉っぱに注目し観察したい葉っぱの採集も行いました。私からは生け垣でおなじみのドウダンツツジ、春は大注目なのに他の季節はなかなか気づかれないサクラ、紅葉が見頃のイチョウの葉を紹介しました。室内に戻って各々選んだ葉の観察。庭で共有した「風」「鳥」「アリ」といった自然物の視点から発想した観察方法で色(美味しい実を見分けるような鳥の視点)、形(広く自由に動く風の視点)、細部(葉の上を歩きまわるアリの視点)を一枚の画用紙上に表現しボタニカルアートを完成させました。自らボタニカルアートに取り組んでみたことで、展示作品のボタニカルアートの一例「色を塗ってあるところとないところがある」といったポイントにはっと共感するような子や、展示作品で目に留まった光の描き方に注目しツヤのある葉を庭から選んで実践してみようとする子がいたりと庭園美術館のフィールドならではのワークショップの時間となりました。
「色がついているところとないところのある作品。なんで全部色をつけなかったんだろう」
実際に展示室で作品を見てみよう!描かれたのはなんと200年も前。
美術館の庭にでて「よーくみる」のいろんな方法やポイントを体験。遠
「遠くからよーくみる。近くでよーくみる。をやってみよう」
ドウダンツツジの葉のいろんな色を集めてみよう!
イチョウのいろんな形を見つけてみよう!
スタジオにもどっていよいよ制作。今回みんなが描くのは葉っぱ。
「もしも鳥がボタニカルアーティストだったら?美味しい木の実を見分けるように一枚の葉っぱから色をたくさん見つけよう」
「もしも風がボタニカルアーティストだったら?自由に葉っぱの周りを動いて形をたどってみよう。」
「もしもアリがボタニカルアーティストだったら?小さな生き物になった気持ちで葉っぱの細かいところを見てみよう!」
完成した作品は庭の地図や見つけたときのメモと一緒に挟んで持ち帰り。美術館みたいに家に作品を飾ってね。
展示されている作品にはキューガーデンのエンボス加工が施されています。ちょっと真似して美術館のマークのスタンプをさりげない色で押しました。
光の加減でちらっとみえます。