works
project
“ 円形の実験 ”
2014-2015
横浜市戸塚区にある元米軍基地である深谷通信隊とよばれる大きな円形に切り取られた土地へ月に1度程度のペースで通いました。深谷通信所内に小さな円形を描き、その中に畑をつくるなどして、その円形の土地で実験と観察を続けました。
http://enkeinojikken.tumblr.com/
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清右衛門×岩田とも子“「種」と「仕掛け」とほか何か” 12月7日
「みちくさ部」を主宰され、造園家 樹木医でもある清右衛門さん、岩田とも子と一緒に歩きました。
「ギザギザ、シュッ、モコモコ、ザラザラ、ツルツル…。11月、 木々が落とした多様な葉が積もった地面を歩いていると葉の1つ1つが植物による実験の産物のように思えてくる。 深谷通信所に通う際にキーワードのひとつになっているのが“実験” という言葉だ。 通信隊の中に円形の土地を分けてもらいそこに畑を作ってみた。 そもそも土地を円形にしたこと自体が既に実験的である。さらにそこに畑をつくり種をまき、苗を植えたことも実験的だ。 それから1ヶ月、 種は数ミリ程度の球体だったが今は地上に立派な葉を生やし3センチほどの根菜へと育っている。 当たり前の現象なのかもしれないが地中に一体どんな仕掛けがあるのだろうと不思議に思うし周りの畑で植物達を操り育てている耕作者達がどんなアイ ディアを積み重ねてきたんだろうか、 まるで魔法のようだと感心する。もしかすると私がここでしようとしているのはその魔法を解くための実験なのかもしれない。 植物と人の領域が混在しているその土地の“種と仕掛け” について話をしたい。ひょっとすると種も仕掛けもない、のではなくて種と仕掛け、そしてほかにも何かあるかもしれないな、 という期待をもちながら、清右衛門さんとこの土地を歩いてみたい」
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清右衛門×岩田とも子“「ちょうどいい」からみる立体的な土地” 1月12日
清右衛門さんと歩く2回目の自然観察ワークショップ。
「夏の熱い日、通信所にぽつりぽつりと生えている木の下は畑をする人らにとっては一休みするにはちょうどいい休憩所になる。風の強い日、畑に生えている草たちは風にあおられて足をふらつかせて歩く蟻たちにとってちょうどいい盾になる。同じように木や草にとってもちょうどいい場所はそれぞれあるようだ。植物を通してちょっとした傾斜、湿っている地面、日当たりのよい 場所など確認しながら歩くとこの土地をより立体的に体感できるのではないだろうか」
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環世界 資料室 2016年1月28日(木)—31日(日)
サイト・イン・レジデンス2015「環世界」 の経過報告の場。3名のアーティストは、活動の進捗をこの土地の「資料」として報告。
小さな円形の土地(畑)で行った実験と起きたことの記録観察の記録を公開。アルバムにまとめたのは、円形の土地の写真を、絵に置き換えて記録したものです。記録写真をあらためてなぞることで円形の畑に向けた、自分の視点や興味を明確にします。